SHIZUHARA WORLD の歴史に名を残す 「いにしえのコゲあと」!
そこには想像を絶する生き物たちの姿があった。 しかし不気味な
雰囲気の洞窟とはうらはらに、 そいつらは妙に人なつっこい!!
まるで、人間をこわがっていないようだ・・・ まだまだ探検は続く
【 第5章・・小さな足跡 】
いつのまにか、あのひょうたんの様な黒い謎の生き物はいなくなっていた!
ほんの一瞬、目を離したスキに姿を消していた!
できることなら、また会いたいものだ・・・いやまた会えるような気がした!
遠眼鏡に録画されているのを再生(第4章のMomitoのイラストをクリック)しよう
「 ピチョン・・ 」
そうそう! 目を離した原因というのは、奥の方で水の音がしたので見てみると
水たまりがあって、その周りを動く生き物たちが目に入ったからだ・・・
No.21 Anpopo
「そう!こいつらのせいだ!」
この動くタンポポみたいなサボテンみたいな生き物は
みんなで行列でもつくっているかのように、洞窟の奥へ奥へと歩いていく・・・
よく見てみるとこいつにも悪魔のしっぽみたいなものがついている。
この洞窟の生き物は、このしっぽを持つものが多いようだ・・・
この洞窟ならではの独自の進化だろうか?・・・ とても興味深い!
それにしても、こいつらの向かう先には何があるのだろう・・・?
遠眼鏡のライトで行列の先である洞窟の奥の方を照らしてみた
すると、ライトの光が岩陰からはねた水しぶきに反射した。
行列もそこだけ避けて遠回りをしているようだ・・・
水でも湧き出ているのだろうか・・・?
近寄ってみると、岩陰に変な生き物がいた!
No.22 Rokuro
このでんでんむしみたいなヘンテコな生き物は、まるで、さっきの行列の奴らに
「 あっちにいけ! 」 とでも言っているかのようにツバを飛ばしている!
頭の角のようなものに触ってみると、確かに硬い
しかし、背中の殻みたいなものは意外と柔らかく伸び縮みするのには驚いた・・・
しかも、その柔らかい殻の中に体を入れ込んで球のように丸くなるようだ!
それに結構弾力があり、ボールのようにはずむみたいだ・・・
「 ポトッ・・・ 」
急に天井から小さなミミズが落ちてきた・・・
すると、岩と岩の隙間から、ゴソゴソ出てくる生き物が現れた!
そして、そのミミズをパクッと食べた・・・
まるで、落ちてくるのを待ってたような感じだった!
「 モグラみたいだな・・? 」
No.23 Horaanamogura
「なんとも奇妙な外見だ・・・ 体中に帽子をかぶっているみたいに見える!
今、食べたミミズを飲み込んでいるのか?、はたまた呼吸をしているのか?
体を上下に揺らしている・・・
てっぺんにある管に手をかざしてみたら、思ったとおり空気をふき出していた・・
そして、微妙に土のようなものも、ふき出している事に気が付いた!
もしかしたら今食べたミミズの体内にあった土を出しているのかもしれない・・・
しかし、カギヅメのような前足を持っているわりには地中に潜る様子はない・・・
なるほど、この洞窟がモグラのトンネルみたいなものか・・
( ポヨン・・ ポヨン・・ )
何の音?・・・ 洞窟の奥から聞こえてくる・・・ だんだん近づいてくるようだ!
ライトを音のする方に向けると、なにやら白く光るものが跳ねていた!
No.24 Yukinotama
「 ビーチボール・・? 」
耳や足、しっぽから見て、ウサギのような生き物だけど、
体の中は透き通っていて、まるで風船のような体をしている!
そういえば、洞窟の入り口近くで、風船みたいに浮かんでた奴もいたな・・・
こいつも、浮かぶんだろうか? 足が長いからジャンプは得意そうだけどなあ・・
しかし、ウサギといえば警戒心が強い動物なのに、こいつにはまるで感じられない
そうか!この洞窟には天敵がいないのかもなあ・・
光を好むのか・・ ライトの光に近寄ってくるみたいだ・・・
光が好きなら、洞窟から外に出ればいいと思うが・・・?
洞窟をさらに奥に進むにつれ少しづつ明るくなってきた・・・
天井に穴があいていて、そこから日光が射している広い場所があった!
洞窟の陽だまりとでも言おうか・・・
先ほどのうさぎみたいな生き物があちこちにいる・・・ やはり光を好むようだ!
行列を作っていたタンポポみたいな生き物もここでかたまって日光を浴びている
なるほど! 根っこが無いから、さっきの水たまりまで水を補給しに行くんだ!
「 ははっ・・・」
No.25 Tongariiwa
急に現れた人間の姿を見て驚いたのか?
岩のような生き物たちがいっせいに踊りだした・・・
とてもうれしそうに踊っている感じがする!
どうして、この洞窟に住んでいる生き物たちは、人見知りしないのだろう?
陽気で近付いてくる奴ばかり・・・・ それも喜んでいるかのようだ!
考えてみると、洞窟に入ってからここまで案内されたような感じもする
「 はっ! どうして・・・?! 」
思わず目を疑った・・・ 足跡・・・?
そこには、人間の赤ん坊のような足跡が地面に残っていた・・・
最近のものではないようだ・・・ おそらく10年はたっているだろう!
でも、なぜこんな所に赤ん坊の足跡が・・・
歩き始めたくらいの赤ん坊だろうか? 所々に小さな手の跡も残っている!
この赤ん坊と、洞窟の生き物たちは関係があるのだろうか?
洞窟の生き物の見事なまでの人間を怖がっていないしぐさは・・・
そして、生き物の方から近寄ってくる事もなにか関係がありそうだ
そういえば、見失った あのひょうたんのような黒い生き物の動きが
ズッコケていたようにも見えたのは、この赤ん坊のマネをしていたんじゃ・・・
ふっ・・ そこまでは、考えすぎか・・・?
なんにしても、やはりこの洞窟・・・ 何か秘密がありそうだ・・・
洞窟はまだまだ奥に続いている!
しかし、ライトの電池がもう切れかけている・・・
ひとまず天井の穴から外に出ることにしよう!
そしてまた今度、この歴史に残る謎の洞窟の調査を再開しようと誓った!