神様のいたずらで、不思議な生き物が生息する森・・
何故、今までこの森の事は秘密にされていたのだろう
今、かつてない不思議な現象が起ころうとしている!
【 第2章・・・・謎 】
・・・・どうしてだろう?
確かに森の中の岩場で一眠りしていたはずなのに
どうして目の前に川が流れているんだろう??
何が起きたのか。きつねにでもつままれたみたいだ・・
不思議な出来事だった。やはり謎につつまれた森だ。
・・・そういえば、森の風景が変わるという言い伝えがあったっけ!
「 ピチャピチャ・・・」
水をはじく音が聞こえてきた
よく見ると川の端で水草が水しぶきをあげている
No.6 Hoteiaoijyakusi
「 おたまじゃくしの一種だろうなあ
」
なにかしゃべってるみたいだ。こいつは、かわいいな・・
よく見ると、後ろ足がはえている・・そのうちカエルになるのかなあ
「 この川にも不思議な生き物がいっぱいいるんだろうな!」
と、思った瞬間! 目の前を何かが横切った・・
No.7 Suirengamo
「 花?・・いや、あれはカモかアヒルのひなだ!」
それも、泳いでいるわけじゃなく
葉っぱのような足で水面を滑っているみたいだ
そういえば、川の真ん中あたりにスイレンの花が
たくさん咲いてると思っていたのは、みんなあのひな鳥たちだった
親はいるのだろうか? もしかしたらあれで立派な親鳥なのかもな
「 すこしお腹が空いたなあ・・」
見渡すと少し離れた所にイチゴがいっぱいある
赤くておいしそうなイチゴだ・・・
「 あれっ?」・・近寄ってみて驚いた!
さっきまで食べ頃のイチゴだったのに、まだ緑色じゃないか・・
No.8 Ichigokamereon
「 びっくりしたあ!まるで本物のイチゴじゃないか・・」
目と足を見てカメレオンに間違いないだろうが・・
小さいカメレオンは本で見たことがあるが
こんな色鮮やかなやつは見た事がない
「 DECHIの森・・・神様の残した楽園なのかもな 」
ただし、うかつに果物はたべれないな・・・
川の水で喉をうるおし森へと向かって歩き出した・・・
途中、竹林を通りかかった時、土からタケノコが顔をだした
No.9 Takenokogani
めずらしい光景に遠眼鏡で録画していたら
「 ! ・・・おいっ !・・っていうか、やっぱり! 」
また風変わりな生き物が・・・・カニ?
さほど驚かなかった。DECHIの生き物に慣れてきたのだろう。
森の木々のすきまから木漏れ日が射した。
見上げたら、昼寝をしていた奴がいた
木漏れ日が眩しかったのか、目をあけて
まわりをキョロキョロ・・・
No.10 Igagurimomonga
本当の毬栗にまじっていて、木漏れ日が射さなかったら
到底、見つけられなかっただろう・・・
・・・! 突然、その毬栗に似た生き物が飛び起きて
両手、両足をめいっぱい広げてどこか遠くへ滑空していった!
「 急にあわててどうしたんだろう・・・」
すると、どうした事だろう!? 森中が騒ぎ出した・・・
あんなに静かな森だったのに・・
まわりの木々や草がざわめきだした!
DECHIの生き物たちがいっせいに逃げ出そうとしているみたいだ!
耳の奥の方で大きな金属音がしだした
たまらなく両手で耳をふさぎ、しゃがみこんだ・・・
「 何が起こったんだ!? 」
あっという間に空気が湿り、みるみる森が霧に包まれた
そして、目の前が真っ白になり、自分の足さえ見えなくなった・・・