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ここは、SHIIZUHARA WORLD の北西に浮かぶ島!
白亜の時代より時がとまったままになっていると言う
神秘に包まれた孤島にどんな生き物がいるのだろう?
さあ!時を忘れて不思議な冒険を思う存分味わおう!




( 其の壱. 漂流・・・恐竜? )


雲一つない青空の日、透きとおった海の上をゆっくりと進む船があった。

甲板で、古代生物学者のお父さんが双眼鏡で島の様子をうかがっている
2人の子供たちは、船旅にあきてきたのか下の船室で
お父さんを驚かそうと、ひそひそ話しをしていた・・


「 チロロ!ここにかくれよう!この箱の中!」
「 チルアラも一緒に入って・・・」
「 おにいちゃんはあっちの大きな箱の中にかくれるよ・・」

子供たちは、お父さんの仕事道具が入っている箱の中に身を隠した

その時だった!急に海面がゆれたと同時に船が宙に舞った!!
ものすごい音とともに船はバラバラになってしまった・・・




クオー!クオ!・・・

気絶していたチルアラは不思議な泣き声で目をさました!



No.1 PURESIO


「 うわっ!!びっくりした!」

体長2mぐらいのその変な青い生き物(プレシオ)は
浜辺に打ち上げられたチルアラの顔をペロッとなめた・・・
チルアラも最初は驚いていたようすだったがすぐに打ち解けた

「 おまえって変なやつだな!オットセイみたいだけど・・・」

ほっとしたとたん大事な事を思い出した

「 はっ! お父さんは?・・・ チロロは? ・・・」

「 そういえば・・船に乗ってて・・・そうだ!箱の中に隠れたら
急に大きな音がして、箱がひっくりかえったみたいだったけど・・」

あたりを見回したら、隠れていた箱や木の破片が浜辺に散乱していた
急に騒ぎ出したチルアラを見て、プレシオは浜辺沿いに駆け出した

「 おいっ!よせよ・・・ひっぱるなって!」

プレシオはチルアラの服を口でひっぱって
どこかへ連れて行こうとしている・・・
チルアラは仕方なくプレシオのあとをついていった

「 あっ、あれは?・・ なんかいるぞ!」



No.2 SUTEGO


天気がいいので浜辺で日光浴していたステゴに出会った・・・
昼寝の最中だったのか、ねぼけながらチルアラの方を見た

「 恐竜だあ! あれ絶対恐竜だよね!・・・」
「 おれ、お父さんの本を見てるから知ってるんだ!」

チルアラは、走りながらプレシオにしゃべりかけた・・・
プレシオはチルアラの方を振り返ったがそのまま駆けていった

途中、浜辺には船の荷物が所々打ち上げられていた・・
行く先の方にも箱とその横になにかいる・・・

「 あの箱はチロロが隠れた箱だ!」

プレシオの案内もこの箱だったみたいだ・・・
チルアラはその箱に急いで駆け寄った!

箱の隣で、色鮮やかな鳥が心配そうな顔で箱をつついている


「 チロロ!・・・」

チルアラは、箱を開け中にいたチロロの体をゆすった!
返事が無いので、チロロを箱の外に出し浜辺に寝かせた
どうやら心臓は動いているみたいだ・・・かすかに呼吸もしている・・・

「 チロロ!・・・起きろってば!チロロ!・・」

チルアラはチロロのほっぺを叩きながら叫んだ!
すると、チロロの体が少し動いた・・・・

「 うーん・・ ここ・・どこ・・ 」

チロロは目を覚まし小さな声でしゃべった

その途端、さっきまで心配そうに横にいた鳥が叫んだ!

クエーーー!



No.3 SHISO



色鮮やかなこの鳥(シソ)は喜び飛び跳ねている・・

( チロー!・・・チーララ!・・)

気が付くと昼寝をしていたステゴもそばに来ていた

チルアラとチロロの周りには変な生き物たちが
集まって、なにやら喜んでいるようだ・・・
プレシオもステゴもチロロの顔を見て笑っているようだ

「 あの鳥、チロロ・・チルアラって言ってるよ・・ 」

チロロはチルアラに抱かれながら指を差して笑った
たしかにチロロ・・チルアラって聞こえる・・・

( チロー!・・・チーララ!・・)

「 なんでおれの名前をしってるんだろう・・? 」
「 チロロは、さっき叫んだけど・・・ 偶然かなあ 」

チルアラは不思議そうな顔をして、そうつぶやいた・・・
その不思議な鳥、シソはチロロの入っていた箱の中の物を
くわえては外に出している・・・
スケッチブック・望遠鏡・古代生物の本などいっぱいある

「 なんだあれは?・・」

チルアラは本の間にはさまっている写真を手にとった・・・





まわりではしゃいでいたプレシオたちが近寄ってきて写真を見た
すると3匹は驚いたような顔をして騒ぎ出した・・・

突然、シソが大きな声で鳴いた

( ロロリラ!・・ )

「 えっ?・・」

チルアラははっとした! チロロもびっくりしている・・・

チルアラとチロロのお母さんは「ロモリア」という名前だった・・・

 



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